ホイールの材料はディスク部とリム部分でまったく異なっており、ディスク部は鍛造製法によって作られたビレットから作り出します。 最終的なインチ数によってサイズは異なりますが、21インチの場合は50kg以上あるアルミの塊を使用。NC旋盤という切削機を使用して、ビレット表面と裏面を削って断面形状を作成します。
その後、マシニングセンタという切削機でナットホイールにあたる部分に穴あけ加工を施しますが、まだビレットの塊にナットホイールの穴が開いたような状態で、ディスクのデザインの全容はまだ分かりません。そしてスポーク部などを削り出す専用のマニシングセンタの工程が終わるとホイールディスクのデザインが完成。この工程が特徴的で鍛造ホイールの中で切削鍛造ホイールと呼ばれる所以がここにあります。
マシニングセンタには切削するための回転する工具が取り付けてあり、この工具がコンピュータ制御で正確、繊細にスポークデザインを削り出します。これにより切削鍛造ホイールならではのエッジの効いたシャープなデザインが完成します。
この段階で50kg以上あったアルミは8kg程度、実に40kg以上のアルミを削りだしているのです.

その後、熟練の職人の手によって丁寧にバリ取りなどが行われ、ひとつの美しいディスクへと変貌します。
次にリムですがアルミの丸い平らな板材を使用。リムの大きさに合わせてカットした後、スピニング工程によってデザインを成形。これは平らな板材を専用機械にセットし高速回転させならがローラーで引き延ばしていくことで形状を作り上げていきます。完成したものは桶のようになるので底を抜いた後にアウターリム側、インナーリム側を溶接して出来上がります。 最後にピアスボルトの穴を開け、ディスクを組み合わせれば1本のホイールが完成します。

文章にすると一瞬ですが、途中には精密な検査をいくつも実施し1工程1工程が丹念に行われています。
まさに工芸品と呼べるそのクオリティは、プレミアム性を実証するホイールといえます。